追想ドレナージ

気胸の入院治療の大変さを意地でも何かに昇華しないと気が済まなくなった

【気胸で入院になったあなたへ】入院中必要なもの&助かったものリスト

気胸で入院と言われたあなたへ

今入院のどの段階でこのページを見ているかわかりませんが,まずは深呼吸です。

 

どうも,しらす です。

今までに気胸で3回入院を経験しています(2023年1月現在)。

入院をしない気胸の経験は正直数えきれません。もう飽きました。

 

自己紹介の間に深呼吸も終わっているところでしょうか。

気胸は本当に大変ですよね。加えて入院となると,何をしたら良いのか混乱すると思います。私もそうでした。

 

気胸の入院の際には,重症度にもよりますが肺にドレーン(管)を挿した状態で入院生活を送ることを余儀なくされます。

 

  

こんな状態です(ドレーンは肺から漏れた空気を外に排出してくれる良い子です)

 

今現在すでに管がささってる方はわかると思いますが,この状態はとてつもなくQOLが下がります。

QOLにデバフがかかった状態で,かつ制限やストレスも多い入院生活は大変な苦です。

だから,少しでも快適に気胸の入院生活を送っていただきたく,私自身の経験から

気胸の入院の際に必要なものと助かったもの

をご紹介していきます。

もちろんその他の疾患等で入院になった際にも役立つ情報だと思います。

 

それでは目次

 

入院自体に必要なもの:インフラレベル

・着替え類

言わずもがな。下着,靴下などです。1週間分くらいまとめて持っていっても良いでしょう。

何日の入院と告げられているかわかりませんが,気胸は非常に再発率の高い病気ですので,入院が伸びることはザラにあります。そのため,着替えは多いに越したことはありません。

病院の設備にもよりますが,洗濯機と乾燥機は設置されているので,洗剤を売店で買うか,持参すると良いでしょう。

また,気胸の方は上半身に関しては普通のシャツは着れません。詳しくは後述しますが,「前開きシャツ」を自分で用意するか,病衣をレンタルすることになります。

 

・タオル/バスタオル

多いに越したことはありません。毎日シャワーを浴びる方なら尚更です。

気胸の方はシャワーも修羅なのですが,詳しくは「ボディシート」の項で解説します。

あるだけ持っていくくらいのつもりでいきましょう。

 

・シャンプー/コンディショナー/ボディソープ

これに関しても説明不要かもしれません。

ですが,筆者はシャンプー/コンディショナー類はボトルで持っていくと管理が難しいと感じました。気胸は入院期間も読めないですし,シャワーが終わった後ノズルを開けたままにしておくと不意にこぼれたりしますので,おすすめはしません。

なので,シャンプー類は個包装(パウチ)のやつがおすすめです。

 こういうやつ(これは実際に筆者も使いました)。

これなら1日の使用量もわかりやすいですし,使い終わったらゴミ箱に捨てるだけで管理も楽です。

 

・アメニティ類

女性・男性必要なものは様々ですし,ご自身で必要だと思うものは揃えておきましょう。

売店にもある程度のものは売っていますが,商品の選択肢は少ないですし,筆者が入院していたのはコロナの時期というのもあり,売店を利用できる時間が限られていましたので,必要な時にすぐに買いに行けるわけではありません。

 

・はし/スプーン 

入院食に,はし/スプーンは付いてきません。(付いてくる病院もあるかもしれませんが)マイはし/マイスプーンを持っていきましょう。スプーンはカレーとか食べる大きめのやつと,デザート類を食べる小さいものの2種類あると良いと思います。

筆者は,初めての入院の際に持って行かずに絶望しました。その日に母が持ってきててくれましたが,あまりにも可愛いキャラの幼児向けセットみたいなやつで,それも絶望しました。

 

・コップ

入院中の水分はここから摂取します。筆者の入院していた病院はドリンクバー(お茶か水しか出ない)があったので,ふたが開くタンブラーを持っていきました。

そして,うがいなども持参のコップで行いますので,食事用とうがい用の共有が気になる人はコップを2つ持っていくと良いでしょう。

 

ティッシュ

簡単な手拭きなど用途は様々あります。

ただ,気胸の方は特に,手術や処置の後にネブライザーという痰をわざと出す薬を吸入することが多いです。その場合,痰を飲み込むのではなく外に出すことを推奨されます。そこでティッシュの出番です。

ネブライザーの効果は凄まじく,吸入後しばらくずっと咳が出てきます。ティッシュはとりあえず1箱で大丈夫だと思います。

 

・アルコールティッシュ

これは案外忘れがちですが必須です。コロナ関係なく必須です。

筆者のアルコールティッシュの1番の用途は,食事後のはしやスプーンを拭くことでした。

シンクとかなかったですし,洗う場所もありません。洗剤とスポンジを持っていくのも荷物が嵩張りますし,アルコールティッシュで拭くと良いかと思います。(めんどくさい場合は割り箸を買うのも良いですが,スプーンは結局結局拭くことになります)

 

・手さげ袋

シャワー・入浴の際のシャンプーや着替え,シャワー後の脱いだ下着や,売店に行く時の財布や商品などを入れたり,用途はさまざまです。あると何かと便利です。

筆者は普段使いの手さげバッグと,洗濯物を入れるバッグの2つ用意していました。

 

・かかとまであるシューズ

これは入院前にかなりキツく伝えられるかもしれませんが,入院中看護師さんが一番恐れているのは,患者が転倒することみたいです。

ご高齢の方などが転倒すると洒落にならないことになりますし,入院中の一切の事故は病棟の責任になりますし,勤務していた看護師さんの責任になるそうです(めちゃくちゃ不憫だなと思います)。

そういったこともあり,病棟の床はワックスでビカビカになってます。摩擦係数が凄まじいことになっていて,絶対に滑らせないという強固なる意志を感じます。

また,基本的にリハビリも同じシューズで行います。

そのためサンダルなどのかかとが付いていない履き物は御法度です。転けます。かかとのあるシューズ,スニーカーなど持っていきましょう。

個人的には上がベリベリ剥がせるやつがいいと思います。

 

こういうやつ(脱ぎ履きの回数が多いので面テープがいいでしょう)

 

一応リンクを貼っておきます

    

 

気胸の入院ならではの必要なもの:なかったら落ち込むレベル

・延長コード

気胸で肺に管がささっていた場合,その管は肺から漏れた空気や排液を吸い出してくれる機械に繋がっています。これを「肺から空気が漏れなくなるまで」連れて歩かなくてはいけません(筆者は3週間連れて歩きました)。ポケモンかよ。

 

こういうやつです(はがね・でんきタイプでしょうねきっと)

 

そしてその機械は当然コードが伸びていて,充電が1時間しか保ちません。

つまり気胸で入院された方は,ちょっと長めに動けるエヴァンゲリオンか家電製品と同じ存在になります。

どこにいくにも1時間以内にコードがさせる場所を見つけないといけません。

自身のベッドの頭の方の壁にはコンセントがありますが,トイレやお茶をとりに行くためにベッドの奥まで行ってコンセントをしゃがんで外して,戻ってきたらベッドの奥まで行ってしゃがんでコンセントをさすのは地味ストレスで,いつか狂います。

そこで延長コードがあれば,ベッドのすぐ横までコードを持ってきて抜き差しも楽になります。

携帯の充電器などもそこにさせますし,あったら何かと便利でしょう。

 

・ボディシート的な体を拭けるやつ

これは本当に悲しい事実なのですが,気胸の方で肺に管がささっている場合,下半身しか洗えません。

シャワールームでも管や管が繋がっている機械を濡らさないように気をつけながらシャワーをしなければなりません(めっちゃめんどくさいし時間がかかります)。

洗髪は看護師さんにお願いするか,自分で上半身を濡らさないように気をつけて洗うことになります(自分で洗うのはとっても難しいので看護師さんにお願いするのが無難です)。

そもそもシャワーすらしばらく禁止の場合もあります。

その場合,基本的に「清拭(せいしき)」と言って,あったかいタオルを看護師さんから渡され,それで体を拭くことになります。(看護師さんにお願いして拭いてもらうこともできますが,私は恥ずかしかったので自分でやりました)。

私の所感ですが,暖かいタオルで拭くだけでは綺麗になった感じというか,スッキリできませんでした。垢を落とすこともできてない感じがしましたし,そうなると自分の匂いも気になってしまいます。

そこでボディシートがあれば,体全体を綺麗にできますので本当におすすめです。

  

こういうやつ(筆者は,香りがきついのは大部屋の場合はためらいがあったので,無香料とか石けんとか無難なやつにしました)

 

・前開きのシャツ

これは見落としがちです。しかし必須。

何度も繰り返しになりますが,気胸患者の肺には管がささってます。そして毎日管周りの様子を看護師さんが確認したりします。

普通のシャツは管を覆い被せてしまって,管も動かしにくくなりますし面倒です。

前開きシャツがない場合は病衣をレンタルして地肌に着るということをしていましたが,筆者は冬に入院することも多くめちゃくちゃ寒いです。シャツは着ておいた方がいいと思います。

また,前開きのシャツは手術後にも必要です(肺の管だけじゃなく,心電図や点滴なども追加されます)ので,必要ないと思う方も1枚持っていくといいと思います。

あと,羽織れるパーカーもあるとポケットも増えていい感じになります。

  

こういうやつ(デザインには目を瞑りましょう)

(筆者はデザインが受け付けなかったので病衣とパーカーで我慢しましたが,着た方がいいです)

 

ここもリンクを貼っておきます

    

 

 

入院生活を快適にするために必要なもの:QOLの高みを目指す方へ

ここでは筆者が入院する中で「なくても良いけどあったから快適になった」と感じたものを羅列しています。人によっては別に必要ないものもあるかと思います。

Wi-Fi

現代人にはインフラレベルかもしれませんね。

筆者の入院していた病院ではWi-Fiがなかったため筆者は絶叫しました。これに関しては病院によってはWi-Fiが標準装備のところもあるみたいですので,入院する前などに聞くといいでしょう。

ご自身でお持ちのポケットWi-Fiがあったり,ギガ数に余裕がある場合は必要ないですが,筆者のように月1ギガ以内に収めようとする狂人だったり,ポケットWi-Fiを契約していなかったりする方などは,ポケットWi-Fiをレンタルできるサービスがあるので,そちらを利用すると良いと思います。

色々あるので,ご自身で調べられたら良いと思いますが,筆者は「Wi-Fiレンタルドットコム」さんを利用しました。

自宅や病院に届けることもできて,返却はポストに投函すれば良いというのが気に入っています(誓って広告ではありません)。

また,気胸の方は再発しやすいため,入院が大学生のカラオケのように何度も延長する場合などもあるでしょう。Wi-Fiレンタルドットコムは自動延長システムなので,面倒な手続きは必要ありません(広告収入などマジで1円ももらっていません。入院中大いに助かったのでおすすめしているだけです)。

www.wifi-rental.com

 

・ふりかけ

入院食は白米が基本です。(後日記事にしようと思っていますが,朝食はパンかご飯が選べました)

気胸になりやすい方の特徴をご存知でしょうか?

- 若い男性

- 痩せ型細身

- 身長が高い

こういった特徴の人が気胸になりやすいらしいです。

筆者ももれなくこの特徴に当てはまっておりますが,大事なのは2番目「痩せ型」です。

これは完全に推測なので分かりませんが,少食の方が多いんじゃないでしょうか。筆者もそうです。

そんな人には毎日決まった時間に,3回しっかりしたご飯を食べるということ自体がしんどいのです。

まして腹持ちのよい白米はお腹に入りません。しかし筆者の家訓に「与えられしものは全ていただく」という解釈の余地がありすぎる一文があるため,食事を残すことはできませんでした。

そこで白米を美味しく食べるためにふりかけを常備しておりました。

筆者は味道楽が好みでした。

  

こういう小分けパックか,小さいふりかけ容器のやつが便利でした。

 

・洗濯洗剤と100円玉

病院には基本的に洗濯機と乾燥機が設置された洗濯室があります(ない病院はあまり聞いたことがありません)

その時に必要なのが,洗濯洗剤と100円玉です。

体が動かしにくかったり,手術後数日などは痛みとの戦いなので洗濯など難しいかもしれません。そういう時は看護師さんにお願いしたり,家族に洗濯物を渡したりといったことができます。

じゃあ必要ないと思うかもしれませんが「洗濯ができる状態にしておく」ということが大事で,不意に何かをこぼしてしまったり,すぐに洗えるようにしておくと安心です。

100円玉は何に使うかというと,洗濯機と乾燥機を回すために使います(有料です)

両替機も安全のために置いていないことが多いので,ご自身で用意しておくといいでしょう。

 

洗濯洗剤は,上記のような小分けタイプが便利でした。

 

・ゲーム等暇つぶしになるもの

入院中は暇です。本当に心底暇です。

もちろん痛みと闘っているので,それどころではないと思いますが,症状が安定してきた場合時間を持て余します。スマホのギガ数も消費量がブーストされていきます。

筆者のおすすめはNintendo Switchです。テレビに出力しなくても小さい画面でゲームできますし,コントローラーもワイヤレスでいいので楽です。

YouTubeなどを見たい場合はiPadタブレットがあるといいでしょう。

筆者はAmazonプライムビデオを永遠に見ていました。

 

・まくら

これはこだわりになってきますが,枕が変わると眠れないとかもある人もいるでしょう。

ただしそれ以上に気胸の方は,片方の肺に管がささっているため,ささっている方を下にして寝ることはできません(管を潰してしまうと吸入できないからです)。

それの何が問題かというと,筆者のように「横向いて寝たい人」は片方だけ下にし続けて寝ないといけません。めちゃ耳が痛くなります。

耐えきれなくなったので,枕を柔らかいやつにしました。

(あと,これも後日書く予定なのですが,気胸の方は「胸膜癒着術」という処置をすることがあります。これは麻酔なしで行う処置で,阿鼻叫喚の地獄の痛みなのですが,筆者は枕を噛んで耐えました。枕を変えてよかったです。)

 

・イヤホン

入院のベッドの横には(病院にもよるかもしれませんが)テレビが設置された大きめのラックが用意されています。

そしてテレビはイヤホンを通さないと音が出ない設定になっています。

また,多くの人は大部屋で入院になると思いますが,その場合タブレットスマホから出る音に慎重にならざるを得ません。

こう言った事情から,イヤホンがないと色々面倒になりますが,注意点はテレビは有線イヤホンのみ対応していることが多いということです。

それ以外の音が出るメカに関しては,ワイヤレスイヤホンが楽だしおすすめです。

 

こちらもリンクをまとめておきます。

        

 

その他思いついたら更新します。

 

まとめ

気胸で入院するのはとんでもなくストレスがかかります。本当にこれからが大変だと思います。

筆者自身の入院や治療の経験など,覚えている範囲でこのブログにまとめていく予定ですので,「手術後で気をつけること」とか「痛みレベル」など,不安なことや聞きたいことなど,コメントに残していただけるとリプライや記事でお答えしようと思っています。遠慮なくコメントしてください。

これだけ色々書きましたが,看護師さんに相談すると色々教えてくれます。売店もあります。家族がいる方は家族にお願いすることもできます。宅配なども病院宛にすることもできます。焦らなくて大丈夫です。

ひとまず「インフラレベル」くらいを揃えて入院されてもなんとかなります。

なんにせよ,お大事になさってください。

それでは。